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[ナメック星人=植物説。ドラゴンボール好きの生物学者に学ぶ、DBキャラと「進化」の魔訶不思議な関係]| 【公式】ドラゴンボールオフィシャルサイト
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#####  はじめまして、奥山先生。 **編集部** どうぞよろしくお願いします!  早速ですが、先生のご専門は何でしょう。  はじめまして。私の専門は植物の進化。特に、進化の過程で花の姿や形、色、香りなどがどう変化したか、を調べています。  なるほど。ドラゴンボールの世界にもフリーザやセル、超サイヤ人のように姿を変えるキャラクターが登場しますね。今回編集部からは「ドラゴンボールキャラクターを“進化”という視点で語ってほしい」と言われていますが、彼らの形態変化や変身は「進化」と言えますか? 僕はちょっと違うんじゃないか、と疑っているのですが。  たしかに、**進化ではない**でしょうね。 **編集部** えっ……ちょっと待ってください。めちゃくちゃ形が変わりますよね。あれが進化じゃないと言うなら、一体……。  **「変態」**ですね。 **編集部** えっ……?  進化とは、集団としての生物が世代交代を経て性質を変える現象のことを指します。 植物を例に説明しましょう。花の形は花粉を媒介する生き物との関係性によって長い年月をかけて進化してきました。 例えば、ハナバチを呼んでいた植物の一部が、花の突然変異によってハチドリを呼ぶようになる。すると、その個体とハナバチを呼ぶ個体が交配しなくなり、別系統の進化が始まる。やがて花粉の飛ばし方や匂い物質の種類、タネのでき方に違いが生まれ、この繰り返しが花の形をさらに変えていきました。こうした進化の過程が、地球上に数多くの植物を生み出しました。  ヒメマルハナバチ **編集部** なるほど……。  フリーザは形態変化の過程で世代交代するわけではありませんので、成長に伴う変態に近いと言えそうですね。 **編集部** 進化と変態を分けるポイントは、世代交代を経るかどうかなんですね。加藤さん、どうしましょう。取材の冒頭から企画の根本がひっくり返りましたが、荷物をまとめて帰ったほうがいいでしょうか。  大丈夫。私たちのドラゴンボール愛と生物学の引き出しは、これくらいのことでは尽きません。 ##### フリーザの“祖先”は超意外なアレだった? #####  進化かどうかを抜きにしても、フリーザの形態変化って何とも言えない凄みがありますよね。  生物学的に考えるなら、私はあれを**祖先から受け継いだ特徴**と見ます。  と言いますと……?  フリーザって途中までツノがありますが、最終形態ではツノがなくなってツルンとするじゃないですか。ここに秘密があると思うんです。  例えば、エビやカニの幼体である「ゾエア幼生」のように、幼体と成体で形が変わる生き物は少なくありません。そうした生き物はしばしば、幼体のほうがトゲトゲしい見た目をしています。このトゲトゲは身を守るための手段なんです。  ゾエア幼生! あのしらす干しの中にたまに混ざってるやつ!   ミジンコの仲間にも、攻撃を受けるとトゲを伸ばす種類がいます。トゲは弱い生物にとって大切な防衛手段なんですね。 そう考えると、フリーザの祖先もトゲで身を守りながら成体になるまで変態を繰り返す、非常に弱い生物だったのかもしれません。  **「しらす干しの異物」から「宇宙の帝王」にまで上り詰めた**、ということですか。驚くべき下克上の度合いですね。 ##### サイヤ人と地球人の”雑種”を生物学的に説明すると? #####  変態とは違う要素からドラゴンボールキャラクターと進化の関係を考えてみましょう。僕が特に気になっているのが、人間とサイヤ人の“雑種”である孫悟飯です。悟飯は**「雑種強勢(ざっしゅきょうせい)」**をモチーフにしているのでは。  **編集部** 雑種強勢とは……?  違う種同士の交配から生まれた雑種が、その親よりも強い特長を示すことです。農業でも、形が均一だったり、⽣育が旺盛だったり、風味が優れていたり、という作物を作るために雑種強勢のメカニズムを利用します(品種改良)。 たしかに、悟飯の強さは雑種強勢と言えるかもしれませんね。でも、この現象はそう単純に発現するわけではありません。**両親が互いに強い特長を持ち合っている**ことが多いんです。  ウッ……たしかに人間とサイヤ人を比較した時、人間のほうが優れている特長ってパッと思いつかないですね。  でも、思い当たるシーンはありますよね。例えば、**「伸びしろ」**なんてどうでしょう。人間のクリリンはサイヤ人・フリーザ編だけで戦闘力が50倍くらい伸びます。   たしかに! クリリン以外の地球人も総じて、伸びしろは異常です。悟飯は幼少時から1000以上の戦闘力を持っていますから、クリリンの成長速度から予想すると、ものすごいポテンシャルがあることになる。  ギニュー特戦隊がクリリンと悟飯を見て、「変身もしないで戦闘力を変化させる種族とはめずらしい」とつぶやきますが、これも地球人の優れた特長と言えるでしょう。そう考えると、サイヤ人にはない特徴と案外うまく噛み合ったのかもしれませんね。  そこまで計算して悟空とチチを結婚させたのだとしたら、鳥山先生のアイデア力に脱帽するしかありませんね……。  ##### ナメック星の最長老さまは「女王バチ」だった!? #####  進化のくくりで語れるかは分かりませんが、生物学の観点からドラゴンボールを読んだ時、やはり気になるのがナメック星人の生態です。卵を産んで増えたり、水しか飲まなかったり。彼らはどんな進化を経てきたのでしょうか。  自分も原作を読んでいた頃から気になっていました。 今のナメック星人たちは、全て最長老さまが産んだ個体ですよね。あれ、すごいシステムだと思いませんか。最長老さま以外にも成熟した個体がたくさんいるのに、繁殖に関わらないなんて。もしかすると最長老さまは生物学的には、**「群れの中で子孫を残せる唯一の個体」**なのかもしれませんね。   つまり……「ミツバチの巣の女王バチ」のような存在、と。 たしかに最長老さま、どう見ても家の入り口から出られそうにないですし、巣から出ない女王バチのような趣がありますね。   ただ、最長老さまは亡くなる時、後継の新しい長老(ムーリ)を指名しました。ミツバチのコロニー(群れ)は女王バチが死ぬと滅びてしまうので、ミツバチの生態とナメック星人の生態は少し違うのかもしれません。  あ、分かりました! ミツバチよりもハダカデバネズミに近いのかもしれません。女王(子孫を残す唯一の個体)が死ぬと、残された個体のうち1匹が新たな女王となって、また子孫を産み始める。  なるほど。となると、最長老はフェロモンを出して、ほかの個体が卵を産むのを抑制しているのかもしれませんね(注:ハダカデバネズミの女王以外のメスは、女王のフェロモンで排卵が止まる)。  最長老の出すフェロモン、匂いの想像ができないですね。 ##### ナメック星人は「光合成」でエネルギーを得る? #####   ナメック星人は水だけで生きられますよね。彼らは生きるのに必要なエネルギーをどうやって得ているのでしょうか。  生物学的に考えると、植物と同じく**光合成**じゃないでしょうか。体の色も緑色ですしね。  そうでしょうね、ナメック星には太陽が3つあって夜がありませんから、光合成こそが最強のエネルギー
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